コクリコ坂からCGメイキングセミナー «

「東京セブン」ではアニメ・コミック・ゲーム、好きな作品や面白商品を勝手に紹介してます。

東京セブンアニメ コクリコ坂からCGメイキングセミナー

コクリコ坂からCGメイキングセミナー

デジタルハリウッド大学(秋葉原)で行われたスタジオジブリの「コクリコ坂から」のCGメイキングセミナーに参加してきました。
スタジオジブリのCGクリエイター三好紀彦さんの講演です。

ジブリではCGを意識させないようCGを使うという点にかなり苦労されているようです。
そこには生産性とか効率ということは考えず、いかに表現したいことを実現できるか、制作をしながらもテストや実験、専用ツールの開発までされてます。

特に「再構築的表現」と題された手法は、完成した一枚の絵(美術ボード)をデジタル上で200近くのパーツに分解し3D上に配置、映像的に2D(手書き)風に再現するよう調整しているそうです。
とても面倒に思いますが、だかこそ昔ながらのセルアニメの風味を残しつつ、奥行き感・立体感のある映像に仕上がっているのだと思います。

アニメの1シーンができるまでには、絵のうまい人が1枚書けば完成するわけではなくて、様々な行程でそれぞれの作業を各担当が分担して作成し、完成しているのだということがよく分りました。
簡単に行程をあげても以下のような作業が必要です。
・絵コンテ(設計図)
・レイアウト(カット用の設計図)
・原画
・原図(美術への発注書)
・ビジュアルボード
・デジタル合成
・完成

こうした他部署との協力が必要なので、作品のイメージを共有するためのコミュニケーションも重要ですね。
・レイアウト用紙
・タイムシート(出勤表じゃなくて)
・参考用フレーム
・DPI倍率表
・CG進行表
といった業務進行用の書類もあり、普通の会社と同じような面もあるんだなぁと感じました。

ジブリらしい職場のエピソードもひとつ。3DCGの制作現場には窓がないため、ジブリの美術スタッフが描いてくれた窓があり、遠くにはハウルの動く城が見えるそうです。(うらやましい)

その他にもいろいろとお話をしてくださったのですが、長くなるのでこの辺で。
それにしても業務でCGの制作をするだけでなく、こうしてセミナーの講師として人前で話したり、説明用のスライドを作成したりと感心するばかりでした。

実はまだ「コクリコ坂から」を見てないので、これから見るのが楽しみです。

関連商品

  • コクリコ坂から【Blu-ray...¥6,050
  • コクリコ坂から [ 長澤ま...¥4,136
  • コクリコ坂から 【DVD】¥4,325

関連記事