ドラえもん 9巻
なんとなく『ドラえもん』を読み返してみた。無作為にてんとう虫コミック第9巻。
今読むと、なかなか奥の深いストーリーだったりして、ちょっと感動。
たとえば、『ジ~ンと感動する話』では、テストで0点を取って落ち込んでいたのび太が先生の「目が前向きについているのはなぜだと思う。 前へ前へと進むためだ。 常に明日を目指してがんばりなさい!」という言葉に大感動。
この感動を誰かに伝えたいのび太だが、なかなか感動が伝わらない。そこでドラえもんが取り出した道具がジーンマイク。どんな言葉でもこのマイクを通すと感動されるというが、この時点ですでに本末転倒。
相手を感動させるには、相手の情況や心理に合った言葉が必要なんだね。
また、『王冠コレクション』では、ドラえもんのセリフが「そもそも物の値打ちってなんだろう?結局みんなが欲しがるかどうかで決まるんじゃないか。」物の値打ちとは何か?真剣に考えると奥が深い。
さらに『世の中うそだらけ』の冒頭、あみだくじで50円と100円のアイスをどちらが食べるかをきめるドラえもんとのび太。「こずかいが少ないとアイスを買うにもいろいろ苦労するよ」というのび太。何気ないセリフだけど、兄弟以上に仲のいい二人の生活を感じるし、子供ながらにいろいろ考えているんだななというのが解る。
『のび太ののび太』は、予定を忘れがちなのび太が、自分自身にタイムマシンで予定を知らせる。だけど、自分のいうことなど真剣に聞かない自分。またその時になって変わる情況と無理やりスケジュールを実行させようとする自分の板ばさみになる今の自分。これってタイムマシンが無くても、常に自分の心のなかで起きてることじゃないのかな?
ちなみにこの9巻では、ツチノコは1976年にジャイアンこと郷田武によって発見された・・・ことになっている。