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攻殻機動隊テレビシリーズのできるまで

「マチ★アソビ」神山健治監督トークショーまとめ(1/5)

攻殻機動隊は今から10年前、テレビシリーズの企画があがったが、テレビシリーズで作るのはほぼ不可能といわれていた。理由として、原作自体の話数が少なく、また当時は3DCGの技術も発達していないため、毎週作るのが難しかった。

当時、原作の単行本は1冊だけで、企画のころにようやく原作の2巻が発売された。幻の1.5巻もあったが、それらのエピソードをすべて総動員しても1クールにならない。

その頃、神山監督は監督になったばかりで、難しさに悩むよりは早く作品を作りたいという思いが強く、どうしたらテレビシリーズが実現できるかをシミュレーションし、結果として52話と長編1本が完成した。

◆攻殻機動隊のテレビシリーズを可能にした2点

1。基本的に1話完結とした
 海外の刑事ドラマも基本的に1話完結。30分で1つの事件を解決していけばシリーズものが作れるのでは、と考えていた。

2。あえて作画を統一しない
 シリーズを成立させ少ないスタッフでクオリティを上げていくには、絵をすべて統一する総作画監督制ではテレビシリーズの物量をこなすのは難しい。このため、各作画監督の絵の個性をそのまま残すという方向性を取った。

◆作りながら作るストーリー

ストーリーや設定について、最初は出資者に対して戦略として掲げていなかった。オリジナルエピソードを何話も積み重ねていく中で、笑い男編のプロットを書いていった。

他のアニメでもどういう事件か決めずに書き下ろしている人は多く、少年漫画などは反響を受けて軌道修正し、プロットは作らず描き下ろしながらつじつまをあわせていく。
しかしドラマはリアルタイムで反響を反映させられないのでプロットを書く。

「笑い男事件」は6年前のことなので素子とか出てこない。主人公が出てこないような作品を理解してもらうには本編を作らない理解されないと、とりあえず笑い男事件は取り下げて1話ずつ作っていった。
”作り手のオリジナリティは最初から出すものではない”そういうのが作法だと学んだ。

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オリジナルアニメ制作の難しさ

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